正直な価値観で生きる〜「ナリワイ」ワークショップを経て〜

先日ナリワイの伊藤洋志さんが講師を勤めるワークショップ、その名も「ナリワイを作る講義」に参加してきた。
※「ナリワイ」については後に記載

と、ここでいきなりだがそれに至った経緯を少し長いが記載しておく。(個人的に動機は大事だと思うので)

最近、ノマドワークを筆頭に新しい働き方、延いては新しい生き方が討論されたり記事にされたりするのをネット中心に頻繁に目にするようになって、そのロールモデルとなる人が台頭してきた。

※個人的に特に注目しているのは株式会社空気読みの跡部さんノマドトーキョーの米田さんよるヒルズの高木さんなど。あ!あともちろんナリワイの伊藤さんも。

価値観の変化はどんどん勢いを増しているなと感じる反面、ふと自分の周りに目線を変えると、僕はこれまで2つの企業で4年間サラリーマンをしてきたのだが、そこにいる人達の多くが“仕事”について幸せとは言い難い状態にあったように思う。(少なくとも僕にはそう見えた)
理由は給与や環境など様々だが、とりあえず自分の勤める会社が潰れることを心から願うなど正気の沙汰ではない。

僕はと言えば間違いなくその当事者の一人で、言いようのない閉塞感を全身に纏っている29歳成人男性であったわけだが、もっと違う生き方があるはず!と思って勤めていた会社を飛び出したのである。
※ただし、理想の生き方はあったものの飛び出した後に具体的に何をするかの策は全く持っておらず、貯金もほぼ皆無なので、楽しそうという理由だけで準備なしに砂漠に入ったような無鉄砲ぶりだと我ながら思う。

ただ、ここで思うのは確かに新しい生き方のロールモデルは作られているものの、実際自分に落とし込んだ時に何をどうすればいいのかが解らず、結局は不満を持ちつつも現状維持に留まってしまう人が多いのではないのかと思う。
(これがノマド批判に繋がっているようにも思う)

僕はその通り何をしていいのか解らず、でも飛び出してしまったからには動かないわけにはいかないということであれこれと思案していたところ、伊藤さんのツイートにて自由大学で「ナリワイをつくる講義」というワークショプが開かれるのというのを目にし、何かのきっかけになればと参加してみることにした。

ここまでがワークショップ参加に至った経緯である。

さて、実際に参加してみて先ず何よりも感動したのは、同じ方向の価値観を持つ人が9人もいたことだ。
ワークショップの内容に興味を持って参加している人達なのだから当然といえば当然なのだが、僕はこれまで周りの人達と自分の価値観を共有出来るという機会が少なかった為(これは僕自身にも否があるのだが、説明しだすと長くなるので割愛)、その場にいる全員と求めている価値観を共有出来ることに純粋に喜びを感じた。

ワークショップの内容は、伊藤さんが「ナリワイとは、個人で元手が少なく多少の訓練ではじめられて、やればやるほど健康になり技が身につき、仲間が増える仕事」というものを自ら提唱、実践されている方なので、僕たちなりのナリワイの作り方をあらゆる方向から探って行くというものだった。

ナリワイについて詳しくはコチラ:
http://nariwai.org/about

参加者はそれぞれやっていることはバラバラだし、年齢も様々だったのだが、ある程度価値観が共有されていることと、各々のモチベーションが高いということが相まって、1つ1つの案について話が前向きに進みやすかった。そしてその状況を客観的に見て、ああそうかと感じた。

シェアハウスやコワーキングスペースが流行り、そこから新しくて面白いビジネスがどんどん出てくる。敢えて出来るだけ少人数でチームを形成して質が高くスピードのあるビジネスを行う。

これらは全て足並みが揃いやすいのだ!
(たぶんね。どれも経験したことはないから予想の域は脱していませんが)

ただ、これまでの自分の経験上、
会社の意思で上司や部下、チームが形成される企業においてはかなり幸運でないとこういった環境は起こり得ないと思った。
次いで言うと、会社という場所では足並みが揃わない人でも価値観が合わない人でも上手くやっていくことが正しいとされ、気が合う同士で何かするのは馴れ合いと取られるようなこともあるから尚更だ。

でも今回のワークショップを経て、
高いモチベーションを維持していれば、足並みが揃う同士の方が圧倒的に有利だと感じた。

実際に、そのワークショップで上がった案を既に実行に移す段取りを行っている人もいて、賛同する他のワークショップ参加者が協力体制に入っているという動きがあるし、ソーシャルメディアを使って「こんなのどうだろう?」と案を発信すれば、「それ今度○月に集まる予定なのでそこで企画練りましょう」とすぐにレスポンスがきたりする。

足並み揃う同士が「いっせーのーで」で一気に動くことでスピード感はあるし、立案に対してのレスポンスも良いので、次のアクションも起こしやすい。
そして何より、その繋がりは自分のセーフティネットになるのだと思う。

それを実感出来たことが今回のワークショップで得た、最も大きな収穫だったように思う。

どうすればいいか解らなければ、先ずは自分と価値観の合う仲間を作るのがきっと手っ取り早いのだ。
今回のワークショップは東京で開講された為、参加者は東京近郊在住の人達であり、普段大阪在住の僕は「即集合!」となった時に対応しきれない部分が出るのが実に惜しいが、必要とあらば東京には行けるし、ソーシャルメディアがあるので今段階は仕方ないと割り切ることにする。

とりあえず今は、今回得た収穫を基に、関西で良いネットワークを広げられるよう、イベントやワークショップを仕掛けていって、ナリワイとなるものを作っていこうと思う。